日本経済新聞社と就職?転職支援の日経HRが実施した「大学イメージ調査」は2024年調査で10年目を迎えた。この調査は毎年上場企業と一部の有力未上場企業の人事担当者に、採用した学生から見た大学のイメージなどを聞いたもので、過去10回の調査で、総合ランキングに5回以上掲載された大学を対象に平均点を算出し、「10年間ランキング」を作成した。
桜美林大学は、総合ランキングで全国の私大で17位(全体53位)に入るなど多数の項目で上位にランクインした。新卒採用が変化する中、安定して人事担当者から高い評価を得ている理由に迫る。
企業の人事担当者から高い評価を得た桜美林大学。なぜ高評価につながったのか?
各項目で“選ばれる理由”をまとめました。
【行動力】【対人力】の評価
桜美林学園の創立者?清水安三は『学而事人~学びて人に事える』を学園のモットーとして掲げました。この「学んだことを人や社会のために役立てる」という考え方はまさに「行動力と対人力の評価」につながるものです。この考え方を実践に移すのがサービスラーニング科目です。ホームレス支援や子ども食堂の運営、マレーシアやカンボジアでの子どもたちとの交流など、そのフィールドは大学近隣地域を始め、被災地や海外にも広がっています。学生は、授業で学んだ知識を活かした社会貢献活動を通じて、行動力と対人力を養います。
1~2年次にかけて履修する基礎教育科目では、専門的な学びを高めるためのカリキュラムを組んでおり、大学の学びで必要な基礎的なスキルに加えて学びに向き合う積極的姿勢や幅広い視野も身につけます。例えばリベラルアーツ学群では「アカデミックライティング」「アカデミックプレゼンテーション」「数的思考と論理」といった科目を設置し、他者との協働を通して主体性を高め論理的思考力を育成します。
【知力?学力】【独創性】の評価
リベラルアーツ学群と、特定の専門分野で活躍できる人材を養成するプロフェッショナルアーツの7つの学群で、独自性の高い教育研究を展開しています。「リベラルアーツ学群」は社会で活躍するために必要な多角的な視点と、幅広く高度な専門知識による課題発見?解決能力を身につけます。「プロフェッショナルアーツ」は6つの学群で構成。語学と専門分野を掛け合わせて学び、グローバル社会で役立つ知識?スキルを身に付ける「グローバル?コミュニケーション学群」。ビジネスの実務を模擬体験できる授業などを通じて、急速に多様化?進化する社会に対応する力を養う「ビジネスマネジメント学群」。メンタルサポートを含めた健康と福祉に関する専門家を育成する「健康福祉学群」。演劇、ダンス、音楽、ビジュアル?アーツを専攻できる「芸術文化学群」。航空管制、航空機管理、空港マネジメント、パイロットという領域で航空のスペシャリストを育成する「365在线体育投注-【官网直营】@学群」。探究とフィールドワークを通じて共創型ファシリテーターを育成する「教育探究科学群」。それぞれ自分の夢や目標につながる知識や技能を修得していきます。
【企業人事】の評価
学生のキャリアデザインを入学から卒業まで一貫して支援するため、キャリア開発センター(CADAC)を置いています。
学生が就業観を醸成できるように各学群のカリキュラムに合わせたキャリアデザイン関連の授業、テーマ別や対象学年別で開催される就職イベントやセミナーなど、納得感の高い進路に出会えるようなサポートが特長です。
3年次から導入している専門のキャリアアドバイザーによるサポートでは、担当制を軸に学生一人ひとりの「将来、何がしたいのか」という気持ちを丁寧に引き出し、学生の思いに向き合っています。その結果、就職後のミスマッチを防ぐことにつながり、早期離職の抑制にもなっています。
「キャリアデザインの授業」「テーマ別や対象学年別で開催されるイベント支援」「キャリアアドバイザーによる個別支援」の三位一体の取り組みが、企業人事担当者の評価につながったといえるでしょう。