女子バレーボール部 主将 佐野 真紘
部活動で学んだ、客観的な視点と1対1のコミュニケーション
女子バレーボール部 主将 スパイカー
佐野 真紘 健康福祉学群 4年
山梨県 巨摩高等学校 出身
部活も遊びも一緒に楽しむ、学年を感じさせないフラットな関係
バレーボールを始めたのは、姉が入っていた地域のクラブチームで人数が足りなくなり、誘われたのがきっかけです。ピアノや英語などと同じ習い事のひとつでしたが、気が付いたら続けていたのはバレーボールだけでした。複数の大学から進学のお誘いをいただきましたが、最終的に桜美林大学に決めたのは、練習を見学したときに皆が笑顔で楽しそうにプレーをしていたから。ちょうど1部リーグに昇格した年で、レベルが高いところでプレーできるのも魅力でした。
私は入学前に怪我をして手術しており、医師からは以前のようにプレーをするのは難しいと言われていました。体育館で別メニューをこなしながら、同期がチームに馴染み、成長していく姿を見ていると、不甲斐なさや葛藤を感じることも……。自分も早くその中でプレーしたいと思い、いい意味で開き直ってリハビリやトレーニングに取り組むようになりました。
桜美林大学では、上下関係をあまり意識することがなく、皆で声をかけ合いながら楽しく練習をしています。特にここ数年は、学年に関係なく、プライベートでも遊びに行ったり、お泊まり会をしたりと一層仲良くなっているように感じます。
自分たちの意見を伝えることで、より練習に集中できるように
チームの転機になると感じたのは、3年次にコーチが変わったこと。ヘッドコーチに加え、フィジカル担当とメディカル担当に分かれ、それぞれ専門の知識を持つコーチが就任しました。すると練習内容が一変。それまでは、毎日ほぼ同じような練習メニューでしたが、コーチと学生がそのとき必要な内容を話し合って決めるようになり、練習の目的や方法、重点ポイントなどが明確になりました。
また、ランニングやウエイトトレーニングは授業の空き時間などで行っていたのですが、部活動時間内に組み込まれることで、皆が集中して取り組めるようになりました。コーチに自分たちの意見を伝えやすくなったことで、個々の練習に対する意欲が高まり、チームにもプラスの影響が出ていると思います。練習後のケアや体については、専門家のアドバイスをメディカルコーチから受けられるようになり、試合に向けてのコンディションが整えやすくなりました。監督やコーチ、支えてくれるスタッフのためにも、よりチームとしての「勝ち」にこだわらなくてはいけないと感じています。
関わる人たちすべてのサポートが、試合中の大きな力になる
3年生の12月から主将になり約半年経ちますが、チームをまとめる役割を果たせているのかと考えると、常に疑問と不安だらけです。バレーボールは試合に関わる人数が限られているので、どうしても部員間のモチベーションに差が出てきます。理想は、皆が同じ方向を向いて練習に取り組み、互いに切磋琢磨できるようなチームになること。練習中に集中が切れたと感じる時は、積極的に声をかけ、時には練習を止めて話をすることで、温度差を埋めるように心がけています。
試合中、コート内のメンバーだけだと、プレッシャーから本来のプレーができなくなることもありますが、外からの応援を感じると、自然と明るい雰囲気になります。これはコート内からでは生まれない、大切な力です。私はまとめる立場を経験したことで、視野が広くなり、物事を客観的に見られるようになりました。また、お互いの考えを理解するためには、1対1のコミュニケーションが大切なことも学べました。ここで得た経験を活かして、将来は子供の教育に関わっていきたいと考えています。