探究サービスラーニングとは
探究サービスラーニング(探究SL)とは、大学の講義と現場活動を融合し、リベラルアーツを生きた経験として味わうための実践的な科目です。14回の講義と20時間の授業外活動を通じて、1学期で2単位を取得することができます。大学の教養教育や事前学習と実際の現場を往復することで、学習を現場に適用し、市民としての責任と役割について理解を深めます。
探究サービスラーニング授業の特徴
探究サービスラーニング(探究SL)は、 人文、社会、自然、学際統合のどの領域のプログラムの学生でも様々なテーマの中から自らの関心に基づき、学びを深めることができます。2023年度には以下の科目が提供されています。
• 「探究SL(宗教と社会貢献A)」:春学期
• 「探究SL(多文化共生)」:春学期?秋学期
• 「探究SL(貧困を考える)」:春学期?秋学期
• 「探究SL(データからみる地域と人の共生)」:春学期
• 「探究SL(農業のリベラルアーツ)」:秋学期
どの科目においても、社会的な課題を多角的な視点で捉え、教養教育の中で実社会との連携を重視します。
今回は、探究SLの科目「宗教と社会貢献A」を中心に、探究SLの理念と目標を詳しく紹介します。
探究SL(宗教と社会貢献A)について
2023年度からスタートした春学期「探究SL(宗教と社会貢献A)」では、神から与えられたかけがえのない「いのちの尊厳と聖性」の学びを基軸として、一人ひとりの「いのち」が、社会においてどのように育まれ、支え合っているのかについて探究します。
キリスト教精神に基づいた社会奉仕活動の実践例の講義に加え、「桜美林幼稚園」と「桜美林ガーデンヒルズ」での体験学習を通して、ボランティア精神を学び、自らの出来る社会貢献を考えて企画?実践を通じて?その成果を発表します。
実習に参加した松岡良樹さんのコメント
(実習先で取り組んだこと)
桜美林幼稚園では、花壇の手入れ、工作、園児との触れ合い、こどもたちへのわらじ作りとそのマニュアル作成を、桜美林ガーデンヒルズでは「リフレッシュの集い」へ参加(ボッチャ?編み物?写経など)、最終日は学生企画で「お茶会&スマホ教室」を実施しました。それぞれの実習先での「奉仕」を通して「利他とは何か」について学び、最終レポートを仕上げました。
(後輩への推薦のことば)
普通の講義の場合、学んだことをすぐに社会で活かせる機会はそこまで多くはないかもしれません。その点、サービスラーニング科目では「講義+課外活動」という形式のおかげで授業で学んだことを予め用意された課外活動の場にて必ず活かすことができます。いわば、本学園のモットーである「学而事人」を実践でき、桜美林だからこその素晴らしいカリキュラムだと思います。
履修生の「振り返り」発表のコメントから(一部抜粋)
- 自分自身の尊厳を大切にすべきだと学んだ
- まず実践する勇気が必要なのだと思う
- 自分のことを愛して認めてあげるということも大切
- 子ども、大人ではなく同じいのち、平等に扱うということ…
- 無理せず楽しむことを考えて活動に臨んだ方がよいということに気づいた
- 相手を想う気持ちも大事だけど、自分のことにも目を向けてあげないと相手のために動く事が難しくなる
- 自利+利他を忘れずに
- 失敗しても落ち込まない、同じ過ちを繰り返さないことが大切
主担当の長谷川(間瀬)恵美先生のコメント
最初は緊張していた履修生たちでしたが、少しずつ発言が増え、自分から発言して仲間と協働するようになりました。学生たちの「笑顔」がうんと増えたこと、それがなによりの成長です。
この授業を通して、一人ひとりが自己と他者の尊厳を大切にすることを修得し、自分を信じて(自信をもって)社会に貢献するオビリンナーとして卒業されることを願っています。
課題探究?実践科目について
リベラルアーツ学群は、多文化理解を促進し、単一分野に制約されない学際的な視野を活用して、分析力と表現力を兼ね備えた国際的な「自立した学習者(Independent Learner)」を育成することを目的としています。この目的を具現化するためのカリキュラムの一環として、「課題探究?実践科目」が「LA 専門科目」内に用意されています。
この「課題探究?実践科目」は、各分野の課題に焦点を当て、解決策について深く探究する「専攻演習」と、現場での活動と大学を往復することを通じて実践的な学習機会を提供する探究SLから構成されています。学生は「専攻演習」または「探究SL」を修了することで、課題解決能力や実践的なスキルを一層発展させることができます。これにより、学生たちが広い視野を持ち、社会に対して積極的に貢献するための自信と能力を養うことを目指しています。
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