野球部 主将 松江 京
光り輝く太陽のように、すべての部員を照らし続けたい
野球部 主将 捕手
松江 京 健康福祉学群 4年
東京都 二松学舎大附属高等学校出身
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監督を胴上げすること、それが主将としての恩返し
「主将になるのは私しかいない」。野球部に入部した時から、信念をもって練習に取り組んできました。小学校?中学校?高校と野球部の主将を務めてきたこともあり、自分ならプレーで仲間を引っ張ることができるとも思っていました。しかし、津野裕幸監督から主将を託された直後、肘にけがを負って試合に出られない状態になってしまいました。
そんな私を見かねてか、2020年の大みそか、監督から激励のメールを頂きました。「大変なこともあると思うけれど、強いチームを作ろう」と。突然のことで驚きましたが、私は「絶対に優勝します!」と誓いを込めて返信し、このやり取りをスマホの待ち受け画面にしました。試合に出られなくても、野球部を率いてリーグ優勝に導くことが私の役割です。遅くまで自主練習に励む部員に声をかけ、試合ではベンチの中から誰よりも声を出して選手を鼓舞し続けました。弱い自分が出てきたときにはスマホを取り出し、交わした約束を見て心を奮い立たせています。私を主将に任命してくれた恩を返すために、何としても優勝し、神宮球場で監督を胴上げしたいと思います。
本気でリーグ優勝を目指す姿を後輩たちに残していきたい
2016年の秋以降、野球部はリーグ優勝から遠ざかっていました。でも、桜美林が他大学より弱いとは思っていません。学生スポーツなので大きな力の差があるわけでもありません。もちろん野球の技術も大切ですが、勉強、あいさつ、掃除など、ささいなことにも全力で取り組む「人間性」が最終的に勝利へ導いてくれると考えています。これは部員に何度も言い聞かせている言葉です。
また私が下級生だった頃、上級生が真剣に怒る姿はあまり見られませんでした。先輩後輩の垣根がないのは桜美林の良いところですが、これが「馴れ合い」や下級生の「気の緩み」につながってしまうこともあります。私は同期の4年生に対して厳しくすることを意識していますし、みんなの前でも本気で怒るようにしています。下級生には絶対に怒りません。これは、立場の弱い下級生に直接怒るよりも上級生同士のバチバチした雰囲気で厳しさを伝える方が良いと考えるからです。また、心にゆとりを持って野球に向き合う方が成長につながるとも思います。私のことを「京ちゃん」と呼んで慕ってくれる後輩たちに、今の4年生が本気でリーグ優勝を目指している姿をしっかりと残していきたいと思います。
全員が同じ目標に向かえるよう、主将として導いていく
野球部は1学年50人、全体では200人を超えることもある大所帯です。全員が同じ目標に向かっていくことが大切ですが、かつてはベンチ入りできず試合結果に無関心になってしまう部員もいました、1軍と2軍との間で練習の質に差があったことも問題でした。そこで、人間性が高い部員を2軍の幹部に据え、私自身も2軍のミーティングに参加するなど、誰もが質の高い練習ができるように改善を試みました。その結果、チーム全体での意見交換も活発となり、少しずつ良い結果が出てきていると思います。
今年の春季リーグでは、9季ぶり2回目の1部リーグ優勝を果たしました。これはチームとしての成長の表れです。野球は9人で戦うのではなく、スタンドも一丸となった「総力戦」であることも、今回のリーグ戦で再確認できました。「松江のおかげ」と言ってくれる人もいますが、私は全員が主役だと思っています。この先の日本一に向けて、私がこのチームの主役でなくてもかまいません。部員たちの「光り輝く太陽」として、みんなを元気づけられる存在になり、桜美林野球部を勝利へ導いていきたいと思います。