弓道部 薄井 健
弓道も、日々の姿も、憧れてもらえる人を目指して
弓道部
薄井 健 健康福祉学群 1年
福島県 白河高等学校出身
兄を超える。心に誓った弓道への道
弓道との出会いは中学生のとき。兄に連れられて行った弓道場で初めて弓を引いた瞬間から、その面白さに惹かれました。当時私は野球部でしたが、2年生で肘を骨折してまったく試合に出られない時期が続いていました。その様子を見た高校生の兄が、「リハビリとして弓道を始めてみたら?」と勧めてくれたのです。兄は高校から弓道をはじめ、そのときすでにインターハイや国民体育大会で活躍していました。その姿に憧れると同時に、「兄が数年間でここまで成長できたのなら、自分は5年間で兄を超えよう」と決意。高校では弓道部に入り、兄を超えるため練習に打ち込みました。
実際に高校で兄を超えられたかと言えば、2年生で県の選抜から落選してしまった時点で私は敗北を実感しています。でもその悔しさから「来年こそは選ばれたい」と練習への熱意が高まり、3年生ではインターハイの県大会で個人戦と団体戦ともに優勝を飾ることができました。兄へのライバル心を口に出して本人に伝えたことはありませんが、その思いは私の目標としてずっと心に残っています。
的中の自信につながる、日々の小さな積み重ね
高校では3年生の10月まで弓を引いていたため、進路はまったく考えていませんでした。それでも、大学で弓道を続けたいという気持ちはあったので顧問の先生に相談し、いろいろと調べていただいて勧められたのが桜美林大学です。東京都学生弓道連盟で1部リーグに所属していることを知り、これは技術力の向上につながると感じて入学を決意しました。
大学では弓道の技術だけでなく日常生活の姿でも、お手本になれる人を目指しています。そのためにはトイレのサンダルを整えたり、道端のゴミを捨てたり。小さなことですが、部活以外の生活態度は高校生のころから意識しています。なぜなら、こういった行動を積み重ねることで、試合のときには「自分はきちんとやってきた」と心の中で自信に変わるから。弓道は当たるか外れるかの勝負です。余計なことを考えると的から外れる。自分の中に確かな自信を持っていることが、的中にもつながると思うのです。
受験とコロナによるブランクから、早く力を取り戻したい
私は大学入学とともに新型コロナウィルスの影響を受けてしまったので、まだ桜美林大学の弓道部として十分な練習は積めていません。受験で弓を引いていない期間もありましたから、まずはその分を取り戻していきたいです。今は少し調子が下がっているなど感じているので、監督の指導を受けながら課題点を重点的に直しているところです。
高校のときも、調子が落ち始めた状況で迎えた試合はやはり成績が振るわなかったり、なんとか優勝できても「まだまだ力不足だ」と反省したりすることが何度かありました。今は大会も先送りになっていますが、大学では大会やリーグ戦で常に実力を発揮できるよう、向上心を持って日々の練習に取り組みたいと思っています。