ソングリーディング部 学年リーダー 鈴木 万柚子
気持ちの強さと正直な言葉が、チームの表現力を変える
ソングリーディング部 学年リーダー
鈴木 万柚子 健康福祉学群 3年
愛知県 光ヶ丘女子高等学校出身
チームで育む演技と絆を、結果につなげたい
踊ることが楽しくて、表現することが大好き。高校はダンス部に所属し、創作ダンスやジャズ、コンテンポラリーなどあらゆるダンスに挑戦して表現力を磨いてきました。高校3年生で初めてソングリーディング部CREAMの動画を見たとき、魅了されたのは圧倒的な表現力の高さです。ソングリーディングは技を競い合う競技だと思っていたので、なおさら新鮮でした。新しいことに挑戦し、大学でも部活動に打ち込むやりがいを味わいたい! そんな気持ちも手伝って、CREAMへの入部を決意しました。
入部直後は基礎練習が続き、表現への気持ちが強い私には戸惑いもありました。でも秋の大会に向けたプログラムの練習が始まると、みんなで演技や絆を高めていく醍醐味を実感。大会当日の雰囲気も、創作ダンスの静かな空気とは全く違う盛り上がりで緊張しましたが、チームメイトに守られている感覚があり思い通りの演技をすることができました。ただ、順位としては満足できない結果に。その時から、「この絆を結果につなげなくては」と強く思うようになりました。
世界大会で見せつけられた、気持ちの強さと自分の弱さ
2019年にアメリカで開かれたWorld of Dance Championshipは、私たちの学年全員の意識を大きく変える経験となりました。初の世界大会、2年生だった私たちは大舞台に向けて何をすればいいかわからず、精一杯になりながらも力を出し切ることができず予選敗退。その夜はチーム全員で、夜の9時から深夜2時過ぎまで反省ミーティングを続けました。ところが3,4年生の先輩たちが意見を言い合うのに対し、私たちは何も言えないまま沈黙。大会まで受け身で自分のことしか考えてこなかったため、チームを見渡す視野がなく自分が何を考えているかすら分からなくなっていたのです。
その大会で優勝したのは、予選を最下位で通過したチームでした。たった1日で技術は大きく変わりません。彼女たちを変えたのは、勝ちたいという「気持ち」だったはず。私たちももっと早くから意見や行動を前に出していれば、変えられた結果があったかもしれない——。負けた悔しさ、納得のいく演技ができなかった悔しさ、何も言えない悔しさ。このままではいけないと、2年生全員が痛感した瞬間でした。
言葉を尽くしたコミュニケーションは、ダンスにも必要
それ以来、周りにしっかりと目を向け、自分の意見や思っていることをストレートな言葉できちんと示すようになりました。それまでは「話すよりも踊りで表現するからそれを見て!」と思っている部分もありましたが、チームワークや演技を高めていく段階においては、言葉のコミュニケーションも不可欠です。話すことで誤解も減り、相手の価値観を知って視野を広げることもできる。これは部活やダンスに限らず、人生のあらゆる場面で役立つ学びになったと思います。
新型コロナウィルスの影響で、春学期の間は集まって練習することができず、今年の新入生はまだ率直に意見を交わし合ったり誰かに頼ったりする経験が十分にできていません。そうしたコミュニケーションがあってこそ、「人と一緒に踊ること」がどんなものかを伝えられると思いますし、それこそがCREAMの良さです。ようやくみんなで練習できるようになった今、後輩一人ひとりに声をかけながら、練習をしっかり見てあげたいと思っています。