ソングリーディング部 加藤 優美
私の人生が変わるほどの感動を、今の私たちも表現していると信じたい。
ソングリーディング部
加藤 優美 ビジネスマネジメント学群 4年
東京都 拓殖大学第一高等学校出身
小学6年の時に観たCREAMのソングリーディング。人生が変わるほど感動した
いとこがチアダンスをしている姿がかわいいと思い、小学3年からチアダンスを始めた。クラブチームに所属していた小学6年の時に、全国大会に出ることができた。その時、初めて桜美林大学のソングリーディング部を観て、本当にすごいと思い、ただただ、感動した。中学1年の時、桜美林大学のソングリーディング部は世界大会で優勝し、その優勝記念のお披露目会をするということを知り、私はどうしても観たくて、自分で行き方を調べて桜美林大学に行った。CREAMは、人に伝える何かがあると思った。演技がただすごいだけではなく、一つひとつに思いが込められていて、曲に入り込んで踊っている姿を見ると、自分もそこに入り込めるストーリー性を感じることができた。はっきりわかるわけではないが、「ここは愛を表現している」「ここは貫く強さを表現している」といったことが、一曲一曲に感じられて、私もこういうチームで踊りたいと思った。チアダンスは私の人生でとても大きなものになった気がする。
高校は拓殖大学第一高校に入った。ジャズダンスが有名な高校だった。高1の時に「USA School & College Nationals」で全国優勝を経験した。3年の夏には「ミスダンスドリル全国選手権大会」で優勝し、翌年3月のアメリカ大会出場の切符を手にした。高校側としては受験生であることから世界大会の参加までは考えていなかったが、世界大会に出ることを目標にやってきたことをみんなで校長に直談判したところ、がんばってきなさいと快く送り出していただいた。世界大会で、チームは準優勝を飾ることができた。帰ってきて、10日も経たないうちに、私は桜美林大学に入学することになった。もちろんCREAMに入ることが夢だった。
世界大会で学んだ悔しさを糧に、新しいダンスに挑んでいく
私と同じように、中学や高校の時にCREAMを観て感動し、自分もCREAMでダンスをしたいと入学してきた仲間が多い。感動を与えたいというのが、私たちの共通の願いだ。特に、子どもたちの憧れの存在になりたいと思う。そのつもりで、日々練習をしている。そして、今年の4月「World of Dance Championship」で2位となり、世界大会の切符を手にした。自分たちが憧れていた世界大会で、自分たちが憧れの存在になる大会にしようと意気込んだ。ソングリーディングの歴史として後世に伝えるダンスをしたいと思った。
しかし、結果は予選落ちという残念な結果だった。自分たちの実力を出し切ることができなかった。この大会はダンススタイルのジャンルを超えて競う大会で、優勝したのは日本のコンテンポラリーのチームだった。寡黙な踊りから始まり、途中から感情を爆発させていくクレシェンドな演技と物語に感動した。私たちは予選落ちに意気消沈している場合でなかった。自分たちの足りないものを多く学び、もっと、自分たちにできる可能性に向かって努力しなくてはと思った。
私たちの演技の構成は、まず、コーチが大まかなストーリーと振り付けを考える。そして細かな振り付けは、私たちに考えさせてくれる。コーチの中ではすでに振り付けのイメージがあったとしても、自分たちで考え、探すことが求められる。コーチは流れが違えば「それは違う」と言うものの、正解を伝えるのではなく、道を正して見守ってくれる。だからこそ、私たちはストーリーを深く考えて、表現していくチームになれると思う。
学年リーダーとしての役割を果たし、感動を届けられるソングリーディングにしていきたい
私は入学する前は、CREAMに少し怖いイメージを持っていた。あんな迫力のある演技をするのだから、きっと、練習では激しい競争の中で勝ち抜いていかなければならない環境だと思っていた。でも、入ってみると、本当に仲がいい。だからといって、ぬるま湯につかったような雰囲気はなかった。
2年生になって、私は学年リーダーに任命された。私は、どちらかというと、常に笑顔で場の雰囲気を明るくしようとする性格。自分の意見を押し通す力はなく、みんなに合わせようとしていた。しかし、次第に、自分が引っ張っていく自覚が芽生え、チームに貢献できる人、影響を与えることができる人になろうと思うようになってきた。なぜなら、私の目標は、私が中学生の時に憧れたCREAMに追いつき、追い越すチームにしたいという思いがいつも頭にあるからである。少し気持ちが緩んだチームをキュッとしめる、そんなこともする自分自身の変化に驚いている。
CREAMの演技の魅力はストーリー性。そしてそれを表現する一体感やシンクロ性にある。曲のイメージ、振りのイメージを大切に、この曲で何を伝えたいのか、この指先で、このつま先で何を伝えたいのか、深く掘り下げて考え、繊細に表現する。演者としてその世界に入り込んで、メッセージを伝えている。それを目指して踊っているので、CREAMを観る方には、ぜひ、そこを見てもらいたいと思う。