百花繚乱
【Athlete Voice】弓道部主将米塚理旺

結果だけでなく、
過程も大切にしたい

リベラルアーツ学群 4年生
弓道部
鳥取県立倉吉西高等学校　出身

米塚理旺さん

Athlete Voice

不完全燃焼を経て、桜美林大学へ

中学校までは別の競技に打ち込んでいましたが、高校入学と同時に弓道を始めました。私が進学した鳥取県立倉吉西高等学校弓道部は、全国大会に出場する強豪校です。部員のほとんどが未経験からのスタートですが、己との闘いを通じて成長を遂げます。私もそれまで見たことがなかった大きな弓を持つ先輩方の美しい所作に惹かれ、やってみたいと思いました。

私は上達が早いわけではなく、3年生のときにようやく全国大会出場をねらえるようになりました。ただ折悪しくコロナ禍に見舞われ、インターハイや国体などが軒並み中止になってしまったんです。不完全燃焼で終わりたくなかったので、首都圏でもレベルの高い桜美林大学で競技を続けることにしました。

最終学年で調子を崩すも、上達を諦めない

前年度の幹部に指名され、今年度から主将として弓道部の活動に励んでいます。弓道は団体種目もありますが、基本的には個人の力量が問われる競技です。桜美林大学弓道部は、全国優勝を狙えるほど能力の高い部員が集まっています。モチベーション維持に苦心しなくとも、みなが緊張感を保ちながら練習に取り組んでいます。

私の役割は、後輩や周囲への最低限の声掛けを行いつつ、練習しやすい環境をつくることです。休憩中はあえてリラックスする雰囲気をつくるなど、メリハリを大事にしていますね。

昨年は全日本学生弓道選手権大会に個人で出場するも、今年の春から調子を上げることができずにいました。イップスのような症状で、好不調の波をコントロールできず、悩ましい状態が続いています。ただこれも、弓道の上達のために必要な試練だと思っています。常に上達するという意識を持って、前を向いて練習に臨んでいます。

弓道には到達点がない

私は大学卒業後も弓道を続ける予定です。弓道には到達点がなく、いくら上手くなっても先がある競技です。大会で優秀な成績を収めることは、あくまで結果に過ぎません。私のモチベーションは、むしろ結果に至るまでの過程に向いています。日々の練習で「上達した」という実感を得ることこそが、私が弓道を続ける理由なんです。

目標は男女王座優勝です。今の弓道部は、出場はもちろん、優勝できる力があると思います。まずは出場権を獲得できるよう、しっかりと準備を行いたいですね。普段の練習と違って、試合はなかなか中て続けるのが難しいもの。常に試合を想定しながら、真剣に練習に向かっています。どうぞ応援のほど、よろしくお願いいたします。